私は解題で「式貴士研究家」と勝手に名乗っていますが、この名付け親はミステリ評論家の新保博久さんだったりします。名刺を作る時に、何か肩書きがあった方がいいでしょうとアドバイスしていただきました。縁の人に取材する時、大体まずこの肩書きの話になって最初の話題に困らないという利点があるんですよね。それぐらいの意味あいで研究家と名乗らせてもらっているのですが、実は先輩がいるんです。ライターの石川誠壱さんがその人で、私のサイト「虹星人」より前に「式貴士と私(仮)」というサイトを立ち上げられています。
式貴士と私(仮)
http://www.geocities.co.jp/Technopolis/1814/shikitakashi.html
石川さんは他にも幅広いジャンルで深い研究をされている方で、私としては式貴士研究の先輩であり、心強い仲間だと思っています。その石川さんから、光文社文庫『カンタン刑』の感想をいただきました。「『式貴士・入門篇』としては、ベストなセレクトであると思います」と言っていただけて、ホッとしました。
石川さんのブログで、未収録作品の「メニエール蝉」「塵もつもれば」、劇画作品の「仕置猫」について書かれているのでご紹介します。私の解題では、前者2篇についてほとんど触れていませんでしたので、ディープな式貴士ファンの方にぜひ読んでいただきたいです。
石川誠壱の「こちら熟女捜索隊」
あと半歩 ※「メニエール蝉」「塵もつもれば」について
http://plaza.rakuten.co.jp/ishikawasei1/diary/200802120000/
あと0.25歩 ※「仕置猫」について
http://plaza.rakuten.co.jp/ishikawasei1/diary/200802120001/
「塵もつもれば」について更に補足すると、モチーフになっている占星術についてはウラヌス星風名義で培った知識が活かされているのと(蘭光生名義のポルノでも、突然占星術の蘊蓄が展開されている作品もあります)、ワープロなどハイテク機器が嫌いだったという式氏が当時としては珍しい、コンピューターでホロスコープを書くことを扱っているのが興味深いです。以前、式氏に関する取材で、CBSソニーの編集者の方が、正にこの短篇で書かれた話を式氏にしたら、とても興味をもっていたと話されてましたので、おそらくこの話をネタに書かれたものだと思われます。
石川さんからは、解題のミスについても指摘いただきました。以下の2点です。
お詫びして訂正させていただきます。
●P383 13行目
矢野徹のルビ「やのとおる」
→正しくは「やのてつ」
●P383 13〜14行目
「SF宝石」第7号。一九八〇年六月
→正しくは「八月」