式貴士について

2008年5月28日 (水)

「日本SF全集」に式貴士の短篇収録

少し前の話ですが、出版芸術社のサイトに『日本SF全集』(日下三蔵・編)の情報が公開されています。「日本を代表するSF作家の定評ある名作・知られざる傑作をSF黎明期の1950年代から年代順に収録」していくのがコンセプトで、全6巻で構成。その第3巻「SFの浸透と拡散」に、式貴士の「われても末に」が収録されます。この作品は、1999年に発売されたアンソロジー『現代ホラー傑作選第7集 愛の怪談』(高橋克彦・編、角川ホラー文庫)にも収録されたこともある、センチメンタリズム短篇です。

この全集は、このブログでも以前紹介した事のある『日本SF全集・総解説』(日下三蔵・著、早川書房)と連動した企画で、あとがきでも刊行が予告されていました。日本SFの創世記から現在まで幅広い作家を網羅した、錚々たるラインナップで、この中に式貴士の短篇が収録されるのはとても嬉しいニュースです。

第1巻の発売は6月中旬。第3巻が発売されるのはもう少し先のことになると思いますが、非常に楽しみです。

●出版芸術社の「日本SF全集」告知サイト
http://www.spng.jp/sf.html

日本SF全集・総解説Book日本SF全集・総解説

著者:日下 三蔵

販売元:早川書房
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2008年2月18日 (月)

今日は式貴士の命日です

今日2月18日は式貴士の命日で、亡くなられてから今年で17年になります。光文社文庫『カンタン刑』が発売されて約10日経ちますが、いいタイミングで本が発行されて良かったです。今日は行けませんでしたが、いつか墓前に本を供えに行こうと考えています。

式貴士のお墓は、静岡県の富士霊園内にある「文学者之墓(ぶんがくしゃのはか)」にあります。文学者之墓は日本文藝家協会が作った合祀墓で、生前に希望した会員はこのお墓に入ることができるそうです。2度足を運んだことがありますが、始めは単なるモニュメント(遺骨などは入っていない)だと思い込んでいました。ネットで調べると、確かに、故人の遺品や分骨のようなかたちで納めるケースが多いようですが、式貴士の場合はここに遺骨が納められていると遺族の方にうかがいました。

横長の墓碑には、著者の名前と亡くなった日、享年、そして代表作が書かれています。式貴士が選んだ代表作は『虹のジプシー』でした。著者の心の遍歴を描いたこの作品は、グロテスクな要素から、センチメンタリズムな要素まで全て含まれていて、自らの代表作として選んだのも頷けます。この作品もいつか復刊できるといいのですが……。

Bungaku_hi

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2008年1月10日 (木)

式貴士、没後の出版状況

昨日の記事で、式貴士単独の著作が出るのは久しぶりと書きましたが、アンソロジーには割と収録されてきています。没後に刊行されたものをまとめてみました。

●1991年
『歴史ショートショート劇場』(新人物往来社・編、新人物往来社)
式貴士「四話のトキ」収録

●1997年
『宇宙塵傑作選 日本SFの軌跡』(柴野拓美・編、出版芸術社)
間羊太郎「空が泣いた日」(【宇宙塵】51号)収録

●1999年
『現代ホラー傑作選第7集 愛の怪談』(高橋克彦・編、角川ホラー文庫)
式貴士「われても末に」収録

『乱歩の幻影』(日下三蔵・編、ちくま文庫)
蘭光生「乱歩を読みすぎた男」収録

●2000年
『猟奇文学館1 監禁淫楽』(七北数人・編、ちくま文庫)
式貴士「おれの人形」収録

●2001年
『異形アンソロジー タロットボックス3 吊された男』(井上雅彦・編、角川ホラー文庫)
式貴士「首吊り三味線」収録

●2002年
『贈る言葉Wonder』(瀬名秀明編、光文社)※2006年、光文社文庫入り
式貴士「窓鴉」収録

間羊太郎、蘭光生のものも含めると、そんなに間を空けずにアンソロジーに採録されてきていることが分かります。アンソロジー中、変わり種の一品として選ぶには、式作品がピッタリだったんじゃないでしょうか。瀬名秀明さんのように、式貴士のファンだからという理由で収録したケースも多いと思います。

昨年刊行された『日本SF全集・総解説』(日下三蔵・著、早川書房)のあとがきで予告されていましたが、この書籍に連動させた、日本SF作家の代表的傑作集『日本SF全集』(全6巻)が出るそうです。このアンソロジーにも、式貴士の短篇が採録されると思います。『日本SF全集・総解説』は、架空の全集を作るというコンセプトで国内の代表的SF作家の作品を紹介するブックガイドです。この中に式貴士のコーナーもありますので、未読の方にはお勧めします。コンパクトに著者の略歴と作品の紹介がしてあって、式貴士の知識を得るには最適のテキストだと思いますよ。

日本SF全集・総解説日本SF全集・総解説

著者:日下 三蔵

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